「毎月あと数万円、貯金が増やせたら……」
そう思いながらも、日々の生活費に消えていくお給料を見てため息をついていませんか?
特に「手取り20万円」というラインは、日本の若手社会人の平均的な収入帯ですが、ここから「月10万円(収入の50%)」を貯蓄に回すというのは、並大抵のことではありません。しかし、工夫と覚悟次第で不可能ではないのです。
この記事では、FP(ファイナンシャルプランナー)視点の一般的な「理想の家計割合」と、本気で資産形成を目指す人のための「手取り20万で10万貯める家計簿」を徹底解説します。
1. まずは基本を知る!一般的な「理想の家計割合」
極端な節約に走る前に、まずは「世間一般的に健全」とされる家計の黄金比率を知りましょう。一般的に、無理なく貯金ができる家計バランスは以下の通りです。
黄金のバランス(手取り20万円・一人暮らしの場合)
多くの専門家が推奨するバランスは「消費70:浪費5:投資(貯金)25」あたりが目安です。
| 項目 | 理想の割合 | 予算目安(手取り20万) |
|---|---|---|
| 家賃 | 25〜30% | 50,000〜60,000円 |
| 食費 | 15% | 30,000円 |
| 水道光熱費 | 5% | 10,000円 |
| 通信費 | 3% | 6,000円 |
| お小遣い・娯楽 | 10% | 20,000円 |
| 日用品・被服 | 7% | 14,000円 |
| 貯金 | 20〜25% | 40,000〜50,000円 |
| その他・予備 | 5% | 10,000円 |
ポイント:
通常、手取り20万円で一人暮らしをする場合、月4〜5万円貯金できれば十分に優等生です。年間で約50〜60万円貯まります。
2. 【本題】手取り20万で10万貯める「超・家計簿」
では、今回のテーマである「月10万円貯金」を実現するにはどうすればよいでしょうか?
答えはシンプルですが、実行はハードです。生活コストを月10万円以内に収める必要があります。
これを実現するための「鬼の家計割合」は以下のようになります。
月10万貯金するための配分シミュレーション
| 項目 | ストイック割合 | 予算設定 | 解説・ポイント |
|---|---|---|---|
| 家賃 | 20%以下 | 40,000円 | ここが最大の壁。風呂なし、築古、郊外、シェアハウス、または社宅の活用が必須。 |
| 食費 | 10% | 20,000円 | 1日約660円。完全自炊、コンビニ禁止、ふるさと納税(米)の活用が前提。 |
| 水道光熱費 | 5% | 10,000円 | シャワー時間の短縮、エアコンの効率化など徹底した管理が必要。 |
| 通信費 | 1.5% | 3,000円 | 格安SIM(MVNO)一択。Wi-Fiモデルのみの運用も検討。 |
| 娯楽・交際 | 5% | 10,000円 | お金のかからない趣味を見つける。飲み会は月1〜2回が限度。 |
| 日用品・被服 | 3.5% | 7,000円 | 服はユニクロやGU、古着を長く着る。消耗品はPB商品を活用。 |
| その他 | 5% | 10,000円 | 医療費や急な出費のための予備費。 |
| 貯金 | 50% | 100,000円 | 先取り貯金で強制的に確保。 |
これを実現するための3つの鉄則
この生活を維持するためには、以下の3つの条件をクリアする必要があります。
- 車を持たない
駐車場代、ガソリン代、保険、税金を含めると、車があるだけで月3〜4万円のコストがかかります。10万貯金生活において車の所有は不可能です(地方で必須の場合は、家賃を実家にする等の代替案が必要です)。 - 家賃をとにかく下げる
家賃6万円の部屋に住んでいたら、残り4万円で食費・光熱費・日用品を賄うことになり、生存が難しくなります。家賃4万円以下、可能なら3万円台を目指す必要があります。 - 「先取り貯金」を自動化する
給料が入った瞬間に、自動送金で10万円を別口座(絶対に触らない口座)に移します。「余ったら貯金」では絶対に達成できません。
3. 年収別に見る「貯金の壁」と「対策」
手取り20万円以外の層についても、理想の割合と貯金のコツを簡単にまとめました。
① 手取り15万円〜18万円の場合
- 理想の貯金率: 10〜15%(1.5万〜2.5万円)
- 戦略:
- 一人暮らしは非常に厳しいため、実家暮らしやルームシェアが現実的。
- まずは「生活防衛資金(生活費の3ヶ月分)」を貯めることを最優先に。
- 副業や資格取得による「収入アップ」に時間を使うのが最大の投資です。
② 手取り25万円〜30万円の場合
- 理想の貯金率: 25〜30%(6万〜9万円)
- 戦略:
- 生活レベル(特に家賃)を手取り20万円時代から上げないことが重要。
- 増えた分をそのまま貯蓄・投資に回せば、月10万貯金はかなり現実的になります。
- iDeCoや新NISAなど、税制優遇のある投資制度をフル活用しましょう。
③ 手取り35万円以上の場合
- 理想の貯金率: 30%以上(10万円〜)
- 戦略:
- 「使途不明金」が増えやすい層です。サブスクの契約しすぎや、外食の頻度に注意。
- 目的別に口座を分け、教育資金や老後資金など、長期的な視点での資産形成計画を立てましょう。
4. まとめ:月10万貯金は「人生を変える」選択
手取り20万円で10万円貯金をする生活は、正直に言って「修羅の道」です。友人と気軽に旅行に行ったり、最新のガジェットを買ったりすることは難しくなります。
しかし、これを1年間続ければ120万円、3年で360万円です。
この元手があれば、起業、留学、結婚資金、あるいは投資の種銭として、人生の選択肢を大きく広げることができます。
成功のコツは、期間限定にすること。
「一生この生活をする」と思うと辛いですが、「2年間で240万貯めて、投資を始める!」という明確なゴールがあれば頑張れます。


コメント